科学でのんびり生活

夢の睡眠学習がさらに前進!香りで睡眠学習の効率が大幅にアップ??

勉強した後はすぐに寝た方が良いという勉強法を耳にしたことがあると思います。
記憶の定着に、睡眠が重要で、積極的に睡眠を活用されている方も多いかもしれません。

例えば、勉強のあと一晩の睡眠を挟むとテスト結果が向上することや、45~60分の短い睡眠でも記憶からの情報検索に改善がみられたことなど、学習に睡眠を活用するためのヒントた多くあるのですが、今回は、睡眠学習には香りを取り入れるとどうなるか??
をテーマに2つの事例を紹介します。

匂いを利用すると学習効果を大幅にアップ

【ドイツの研究】
アルベルト・ルートヴィヒ大学フライブルクの研究チームのレポートによりますと「記憶は寝ている時に定着する」という学説に基づき、「睡眠中に、記憶したい内容を音声で流すことでより効率のよい学習を目指す」睡眠学習で「匂いを応用することで学習効果を大幅にアップさせることができる」という実験を行いました。

人は睡眠中に覚醒時の記憶を改善するといわれており、実際に睡眠時に言語学習用の音声を再生することで弱い記憶を強化し、言語習得に有用であることを示す研究が発表されています。

【検証】
学校教師でもあるフランツィスカ・ノイマン氏は、自身が受け持つ54人の生徒を対象に、バラの香りのアロマを用いて実験を行いました。

研究チームは、生徒を4つのグループに分類し、その後、単語テストを行い比較したのです。

  1. ノーマル:自宅学習時・睡眠時・単語テスト時に何の匂いも嗅がない
  2. 勉強時のみ嗅ぐ:自宅学習時と単語テスト時のみ香りを嗅ぐ
  3. 勉強時と睡眠時嗅ぐ:自宅学習時と睡眠時のみアロマを嗅ぐ
  4. 全てで嗅ぐ:自宅学習時・睡眠時・単語テスト時にアロマを嗅ぐ

【結果】
学習と睡眠の両方でアロマを使った場合、学習の成功が約30%増加。
さらに、単語テスト中にアロマを追加で設置すると、記憶が促進される可能性も示唆されたのです。

研究チームによりますと、
「記憶を符号化して脳に定着させる時に匂いという情報を与えることで、睡眠中の学習が最適化できることが示された」と論じています。

とはいえ、いい香りを嗅ぐことによって気分が上がり、単に集中力が増しただけかもしれません。

例えば喫茶店でお仕事をするとはかどることってありませんか?
これはコーヒーのいい香りに包まれているという理由もあったのです。

そのため、実験において、具体的にどうやって香りが睡眠学習に影響しているのかは不明であり、潜在的な副作用の問題も解決されていないため、基礎研究を進める必要があると研究チームは述べました。

効果的な睡眠学習の手法「TMR」とは?

【アメリカ】
ノースウェスタン大学の研究者が発明した手法「Targeted Memory Reactivation(TMR)」と呼ばれるものは、睡眠中に匂いなどで合図を与えて、起きているとき記憶したことを再活性化させるとのこと。
そこで、記憶の定着に適したタイミングで睡眠をとるだけでなく、睡眠中の合図が記憶の定着を促すというものなのです。

睡眠中には、起きているとき記憶した情報を整理する「リハーサル」と呼ばれるプロセスが存在します。
ここで情報が取捨選択され、覚えなくていいものや記憶したいものが、脳のデータベースに書き込まれます。
この時の手助けとして「TMR」は情報の取捨選択プロセスにおいて、特定の情報についての連結を強化してくれるものと考えられています。

記憶の再活性化による学習促進効果が最初に示されたのは、Scienceに掲載されているリューベック大学の神経科学者Björn Rasch博士による2007年の論文。

【実験】
被験者に画面上にあるモノの位置を覚えてもらい、同時に被験者の周囲にバラの香りを漂わせます。
その後被験者に睡眠をとってもらい、ノンレム睡眠(深い睡眠状態)のなかでも、特に睡眠状態が深まったタイミングを見計らって再びバラの香りを漂わせます。

【結果】
起きたときにモノの位置がよく思い出せることが明らかになったのです。
バラの位置を覚えるときにはバラの香りを、レモンの位置を覚えるときにはレモンの香りを…といった具合に、合図の対象とを紐づけて個別に再活性化できることも分かったのです。
よって、深い睡眠中にバラの香りだけをかげば、レモンよりもバラの位置をよく覚えます。

学習した時点では、バラとレモンの位置はどちらも同じように記憶されますが、睡眠中に与えられたキューが優先的にバラの位置に関する記憶の定着を助けるのです。

とはいえ、睡眠中にどうやって匂いを嗅ぐの??という疑問が出てきます。
「TMR法」によって、効率よく記憶したくても、単語を覚えるたびにバラの香りを漂わせ、睡眠が深まったタイミングで匂いを出す。
なんて無理なことですよね。

しかし、匂い以外でも効果があるのです。
それは音を合図とすること。

Nature に掲載されているプリンストン大学の研究によりますと、音楽のフレーズを合図として使う事もできるのです。
4つの音符で構成されたフレーズ2種類を同じ条件で覚えてもらい、睡眠中にどちらか一方のフレーズを流します。
すると、流れたフレーズのほうが、もう一方よりもよく覚えられたそうです。

この研究の大きな違いは、既に学習したことの強化が行われるという点です。
新しいことを睡眠中に学ぶわけではありません。
直前に学んだ事柄を繰り返すことで、既に脳にある情報の定着率をあげるのです。

現在の所、寝ている間に脳で何が起きているかは、ぼんやりとしか分かっていません。
脳が記憶を定着させるプロセスも分かっていません。

しかし今回の結果により、少なくともそのプロセスを強化する方法が分かりました。
とはいえ、当然ながら睡眠中に聴覚による匂いや刺激以外で、新しい学習効果を望めることは不可能です。

睡眠中も学習できる可能性としては、起きている間に記憶したことの定着強化という側面が強く、起きたらとたんに頭がよくなった!!
なんて脳科学はまだ発明されていません。

そのため、がっかりですが、起きている時に勉強するのが一番なのでした。

頭がよくなる?モーツァルトの有名ピアノ曲【作業用 勉強用BGM】

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