科学を使って美味しい料理を作りましょう!
ということで、本日は科学がはじき出した旨いポテサラ。
食事のサイドメニューやお酒のあてとして、家庭でもよく作られるポテトサラダ。
とはいえ、ポテトサラダは、その時々によっておいしさにムラが出やすいメニューでもありますよね。
ポテサラの科学1
低温で茹でるべし!
鍋にたっぷりの水を入れ、水は常温のまま皮を剥かずに弱火でじっくり20~30分程度、竹串が通るくらいまで茹でます。
じゃがいもは低温で茹でることにより、でんぷん質を分解する「アミラーゼ」という酵素の働きが活発になり、甘味を増やすことが出来るのです。
皮を破裂させないように低温で茹でるとべちゃべちゃにならず、栄養素も流出せずに茹でることができます。
ポテサラの科学2
熱いうちに潰すべし
植物の細胞は「細胞壁」という壁に囲まれ、この壁同士は「ペクチン」という成分で接着されています。
野菜を加熱するとやわらかくなるのは、このペクチンが溶けて細胞同士が剥がれやすくなるためです。
ゆでたての熱いうちはペクチンの流動性があって崩れやすいのですが、冷めたジャガイモは水分を吸収して粘り気が出てしまいます。
さらに冷めるとでんぷんが固まり、これを無理に潰そうとすると、細胞が破れて中のデンプンが流れだすため、糊のようにベタベタとした食感になってしまいます。
熱いうちに潰せば、デンプンが流れ出すことなく、さらっとした食感に仕上がります。
またキューピーの検証によりますと、
- 加熱直後の70℃以上
- 粗熱を取った40℃
- 冷蔵庫で冷やした15℃以下
という3種類の温度帯のじゃがいもを試食してもらった結果、40℃のジャガイモが一番美味しかったということも判明。
ポテトサラダの科学3
入れる野菜は塩もみするべし
きゅうりや玉ねぎを一緒にいれると…水が出てべちゃべちゃになる原因になります。
塩は水分を奪う性質があります。そのため、あらかじめ塩でもんで、きちんと水分を取ってから加えましょう。
ポテトサラダの科学4
冷める前にマヨネーズと塩を入れる
塩はあたたかいうちに入れ、温度が下がることで味がよく染みます。
しかし、マヨネーズはあたたかいうちに入れると、分離してしまうので冷めてから入れましょう。
一緒に入れる具材もこのマヨネーズのときに入れてください。
また、キューピーの実験によりますと、美味しさ評価では、40℃がマヨネーズが、じゃがいものとの一体感を一番作りやすく、味にメリハリがあるという結果に。
という科学的な見地から…
粗熱を取った40℃前後のじゃがいもから、温度を落とさずにスピーディーに作り上げることが、理想的なおいしくなるポテサラだったのです。
もっと簡単に出来る方法
ここまでの手間をかけて作る時間なんてない!
という方は、レンジをつかうべし!
超簡単、絶品ポテサラ
①じゃがいもは皮をはぎ、厚さ1cmのいちょう切りにします。
ポイントは、加熱ムラを防ぐために大きさを揃えること!
②じゃがいもとにんじん(水分が少ない入れたい具)を耐熱容器に入れ、
ラップをかけてレンチン。500wで6分ほど。
ポイントは、ラップは蒸気が外に逃げないようにピタッとさせること。
じゃがいもの水分が抜けてカピカピになってしまうのを防ぎます。
この時、キュウリ、玉ねぎは塩もみしておきましょう!
③ラップをとり湯気を逃しながらスピーディーに
木べらやマッシャーを使って潰す。
蒸気を逃がしながら潰すことで余分な水分が飛び、水っぽくなるのを防げます。
粗熱がとれる前に、塩とマヨネーズを加え、きゅうりやタマネギと投入しよく混ぜたら完成!