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【バリ島】地上の楽園は今やプラゴミだらけ オーバーツーリズム問題を脱却できるのか?

「地上の楽園」と言われるインドネシア・バリ島。

ビーチフロントのホテルが立ち並ぶ姿に、心ときめかされるますが、ひとたびビーチを外れると、そこは、プラスチックだらけ。
例えば、ペニダ島では、断崖から見下ろすビーチがインスタ映えするとして観光客が急増。
人気スポットなのですが、海岸線がごみの山に埋もれて消えつつあるのです。

ビーチでは、ペットボトル、食品トレーやストローなどの、プラスチック製品が訪れる観光客の周りに散乱し、海面にプカプカと浮いているのです。
しかし、観光客の増加に比例するように、ホテルやレストランの建設ラッシュは続き、人気のダイビングショップを見ますと1年半の間に5店舗から11店舗に増加。

人が増えるということは、同時にゴミも増えることを意味します。
1万数千の島々から成るインドネシアは、中国に次ぐ世界第2位の海洋ごみ排出国で、その年間総量は推定129万トン。

世界から集まる有名なダイビングスポットは、かつてマンタが見られる透明度の高い海ですが、今では、大量のプラスチックごみが浮かんでいます。
特に、プラスチックごみが多くなるのは、毎年のモンスーン季12月~2月が最もひどくなるという。

強風が海面のごみを海岸へと打ち上げ、また水かさが増した川では、川岸のごみが海岸へと流され、実に海洋ごみの80%が陸地からの流入なのです。

世界経済フォーラム年次総会(ダボス会議)での報告書によりますと、世界では毎年800万トン以上のプラスチックごみが海に流れ出ており、海に住む生態系への影響が懸念されているのです。

こちらのサイトの記事にもありますように、海に漂うマイクロプラスチックの回収はほぼ不可能。

この先、無くなることはないマイクロプラスチック もうすでに人体に入り込んでいる事実

なぜ、バリ島のゴミは増えるているのか??

 

バリには、ごみの分別という概念はほぼ存在しません。
ごみの収集業者は通常、家庭ごみだけを集めて、そのまま埋め立て場へと運んでしまうのです。
そのため、ゴミ回収システムが十分に機能していません。

収集車が走るのはごく一部で、月額3千~1万5千ルピア(23~117円)の回収料を払う家もわずか。
最終処分場は、ただ山積みにしているだけという現状。

地元政府によりますと、大半の住民がごみを燃やすか埋めるか、ポイ捨てしているという。
さらに観光客の増加によりオーバーツーリズム問題も浮上。
ビーチの状況を悪化させています。

 

今後の対策はどうなってるの??

インドネシア政府は、海洋ごみを2025年までに70%削減する目標を掲げており、プラスチック製品への課税もスタートしました。
バリでは海岸6キロを対象に「ごみ緊急事態」を宣言。
当局は清掃員700人とトラック35台を投入して、毎日約100トンのごみを近くの埋め立て地に運んでいます。

2018年末、バリ州知事のワヤン・コスター氏は、プラスチック製の袋、ポリスチレン、プラスチック製のストローの使用を禁止すると発表。
インドネシアは、国連が進める、海洋を汚染するプラスチックごみの潮流を止める運動「Clean Seas」の参加約40か国のひとつです。

今後は、リサイクル事業の促進、プラスチックの袋の使用抑制、清掃キャンペーンの開始と国民意識の向上を実行に移しています。

とはいえ、2億5000万以上の人口を抱え、廃棄物処理のためのインフラが不十分なインドネシア。
まだ直面するごみ問題はやはりその規模が大きい。

意識を変える若者たち

バリ住民によって立ち上げられた、レジ袋廃止に取り組む団体「バイバイ・プラスチックバッグ」。
12歳の女子児童からスタートしたこの運動は、今では、バリで最大級の環境NPOに成長しているのです。

「バイバイ・プラスチックバッグ」を立ち上げて以来、多くのバリの若者たちがプラスチックごみ問題の重要性を意識するようになったという。
その結果、今では、どの学校へ行っても、多くの子どもたちがプラスチックは使ってはダメなものという認識が根付いたそうです。

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