毎年続いているアマゾンの火災をご存知だと思います。
日本から遠いアマゾンのことだから、実感がないかもしれませんが、この数年の間に、地球から自然が消滅しているのです。
アマゾンでの火災でいうと、毎年その規模はほぼ九州と同じ面積。
今のペースで燃え続けたら10年とかからずに日本列島の面積が燃えてなくなるのです。
さらに、ブラジルの森林面積の破壊は、今のペースを維持すると350年後にゼロになる予想が立てられていますが、消失面積は年々拡大しペースアップしているのです。
どうしてそんなに森林火災って起こるの??
2019年8月を切り取ると、世界で約79,000件の森林火災があり、1時間に100件以上のペースで森林火災が発生しています。
日本にいると山火事に出会うことはなかなかありません。
なぜか…
自然発火することがほとんどないからです。
日本は雨が多い国で、湿度が高いのは周知のこと。
とはいえ、冬でも山火事が起こることはないよね??
なぜ海外ばかりが火事が頻発するの??
それは…
出火原因のほぼすべてが放火だから。
地球温暖化によって森林火災が発生しやすい状況になっているという解説もありますが、日本で山火事が増えたケースはありません。
世界の山火事のほぼ100%、人間が火を放っています。
ソーラー発電やバイオ燃料作物、農地利用など森林を農地にすると儲かると分かれば、自分だけはいっかの精神で、森を燃やしてしまいます。
商業用地として使いたい住民が森に放火して、意図的に焼き払い、国は燃えた後、森林を再生せず開発を認可している現状。
そして、個人、企業だけではなく、いま国ぐるみの意図的な放火が繰り返され、森林伐採による開発も急速に進められているのです。
こうして森は亡くなり、森林を伐採した土地では、温暖化によって増える豪雨に耐えることが出来ず、土砂崩れが起きたり、河川が決壊して大災害が発生しているのです。
なぜブラジルはアマゾンを燃やし続けるのか?
アマゾンの大部分を占めるブラジルですが、自然破壊がここまで加速している原因として挙げられるのが「バイオ燃料」。
バイオ燃料とは、エタノール原料のサトウキビから作る燃料のことですが、戦時中の日本でも、ゼロ戦の燃料としてバイオ燃料の開発は進められおり、ブラジルは1930年代からいち早く導入。
政府主導で生産が推し進められ、環境先進国として世界から注目を浴びることになったのです。
世界が石油、石炭をガンガン使用し埋蔵量が枯渇するのでは??
と思われた2000年代。
ブラジルのバイオマスが転機となったのは2009年の米オバマ大統領就任から。
自然エネルギーとバイオ燃料に巨額補助金を出して強力に進めたのでした。
そのため、アメリカのガソリンにバイオ燃料が混ぜられて使用されることになり、この結果、ブラジルのバイオ燃料に商業価値が産まれ、国民は競って森林伐採や放火を行い農地を拡大し始めました。
森林のままで保有していても、1ドルの価値も生まれませんが、農地にすると富を生むことが分かり、以来ブラジルは国ぐるみで森林破壊を推進することになりました。
森林破壊が行われている事には目をつぶり「バイオ燃料」という響きから、世界の環境保護者から絶賛されたブラジル。
追随するように、アフリカや他の貧困国家もブラジルの真似をして外貨を稼ぐようになりました。
さらに!
ブラジルの森林破壊をさらに加速させたのが、独裁政権の樹立、経済混乱と通貨安。
そして中国でした。
急激な経済発展のひずみとして、中国では農地や河川の大部分が環境汚染になるのと同時に、農村の人口減少もあり、食糧輸入国に転落していた時でした。
穀物を輸入する相手として中国が選んだのがブラジル。
ここで農地の商業価値がぐっと高まり、森林を破壊する動機になったのです。
バイオマスで世界に燃料を売り、中国に食糧を売りまくったのです。
アマゾンという広大で肥沃な土地を食い物にして。
この結果、ブラジルは2012年には、環境規制緩和を実施し、無制限にアマゾンの森林を破壊して開発できるようにしました。
森林破壊は独裁者のボルソナロ大統領が権力を握るのと同時に始まり、放火を黙認する事によって加速。
この悪名高い農地改革の結果、ブラジルは2000年代に中国やロシア・インドと共にブリックスと呼ばれ、次の超大国と言われ注目の経済国となったのですが…
その後、この外貨を元に次の産業を興すこともなく、未だにバイオ燃料や穀物が重要な輸出品になっており、現在はただの混乱した後進国になりさがったのです。
日本でも行われている「なんちゃってエコロジー」
日本でも、バイオ燃料と同じような事態がない訳ではありません。
いま、世界規模で環境保護が声たかだかに叫ばれており、各国「自然保護」や「環境先進国」を前面に打ち出しているはずなのでは??
と思いがちですが、では、日本はどうでしょう?
民主党による太陽光発電推進や自民政権下の開発規制緩和によって、推し進められたソーラー発電。
地方に行くと農地一面にその光景を見ることも多くあります。
二酸化炭素を出さない自然エネルギーを導入するためということですが、例えば、原子力発電1基を太陽光に置き換えるのに必要な面積は、山手線の内側を太陽パネルで埋め尽くさねばならないほど。
原発を肯定する訳ではありませんが、日本中の原発を太陽光に置き換えるには、日本中の平地に太陽パネルを敷く必要があり、人が住む平地は出来ないため、森林を伐採して山の斜面に設置する事になります。
例えば山に設置するの場合、風力、太陽光発電のために、森林を伐採して、大型のソーラーパネル発電所を設置し、また、山の上に巨大な風力プロペラを建設します。
巨大な機材を運ぶために搬入路の新設、拡張工事により、広大な森が伐採されます。
そのため、温暖化によって増えた大雨により、土砂が谷へと大量に流れ出し、川や海を汚染し、漁業資源の貝、 魚、海藻などが打撃を受けます。
でも、風力発電でこの先の未来はクリーンになるからいいじゃん??
と思うところですが、太陽光パネル同様に、日本において風力発電は効率が大変悪いのです。
なぜなら、日本では風力発電のプロペラを常に回せるほどの風が吹いていないから。
巨大プロペラは自然破壊だけじゃない
巨大プロペラが建てられていることによって、主に3つの弊害が出ています。
・衝突によって鳥が死ぬこと
飛行機のエンジンに鳥が当たるバードストライクをご存知でしょうか。
それによって鳥が死ぬわけですが、プロペラでも同様の事故が多発しています。
タカやワシのような貴重な種類の鳥が、プロペラがあるとは知らず突っ込んでいき、ギロチンのように真っ二つにされるのです。
・森の木々を窒息死させること
風がプロペラを回すとき風の力は奪われてしまいます。
そのため、風車より後ろ側には十分風が通らなくなるのです。
そして、この風の流れが妨害された状態になると森林では、こもった熱が動かなくなり周辺の気温が上がります。
木々の葉から放出された水蒸気が、風に流されなくなり、葉は呼吸できなくなり、湿度が上がりカビや菌が増殖しやすくなるという問題が発生するのです。
この問題を解決しようと、最近では、プロペラの周りを保護したり、棒状の発電機が開発されていますが、そもそもなぜ効率の悪い発電方法を必死にやっているのでしょうか??
・騒音、低周波音による健康被害があること
プロペラは24時間回り続けます。
そのため鳴り響くモーター音、風切り音が周辺に届くことになるのですが、例えば、愛媛県伊方町では、風車近隣に住む人は、騒音、低周波音の影響で眠れない日々を過ごし、多数の人が健康被害を訴えています。
また、愛知県豊橋市の人たちも同じような被害を訴えています。
さらに、ペットの犬や猫にも影響が出ており、犬・猫の嘔吐も見られることもあるのです。
・動植物の生態系が崩れること
愛知県豊橋市では、海岸近くに風車があるのですが、その近くではキスやボラがいなくなった他、今まで見られていた、海ガメの産卵が見られなくなりました。
低周波音が、浅い海では海中まで影響を及ぼしていることを示すものでもあったのです。
残念ながらこんな事が「環境保護」の実態であり、こんな事よりは日本人の人口を減らした方がよほど環境に良い。
あとがき

https://www.captain-planet.net/africa-is-burning-and-the-world-ignores-it/
現在、アマゾンやオーストラリア以外でも、カナダ、ロシア、地中海沿岸、北極圏でも森林火災が相次ぎ、アフリカでは大規模な火災が発生しています。
アフリカは1年で日本列島3個分が燃えていると言われており、実はアフリカは数万年ほど前はアマゾンと同じ密林だったのですが、人間による放火が繰り返され砂漠になったとする研究もあるのです。